雪男総合病院番外編 (ページ2)

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分かりやすく説明はしても、不安が大きいのか…なかなか頷いてくれない。

渡辺「まだ不安だよなぁ…でもね、先生達は治してあげたいって頑張ってるの。Aちゃんは、チックンとか、お薬とか、たくさん頑張ってるよね？嫌な検査もお薬もたくさん頑張ってくれて先生達すごく助かってるの。けどね、Aちゃんが、頑張ってるのと同じくらい先生達も頑張ってる。だからね、もう少し一緒に頑張ろ？一回だけ背中のチックンして、頭のお写真撮って採血したらおしまい」

阿部「その後はね、先生たちが治してくれるよ？」

一度止まった涙を再び流してAちゃんは考え込む

A「治すの…痛い…こわい…」

渡辺「そっか。検査だけじゃなくて治すのも怖かったんだね。教えてくれてありがとう。でもね、怖いってならなくていいんだよ？何もないお部屋なんだけどね…そこのお部屋に行ったらAちゃんはお薬でねんねするからね？その間に先生が治してあげるの。何も痛い事なんいんだよ？」

そう声をかける。

すると…

A「いだ…ぐ…じな…いっで…おやぐ…ぞく…？」

泣きながらも「痛くしないってお約束？」と聞いてくれた

いま、すごく葛藤してるのだろう。

ただ、治りたい思いがあるのだろう…。

渡辺「うん、お約束。先生達皆、Aちゃんを助けてあげるよ？」

阿部「Aちゃんが、安心できるように阿部ちゃんおててギューってしておいてあげるからさ？もう一回だけ、先生達信じて頑張ってみよう？」

そう優しく声をかければ漸く頷いてくれた。

治るまでには沢山の時間が必要になる。

手術を終えても、リハビリや定期検診がある。

だからこそ、簡単には決断できないだろう

ましてや4歳の子供…

ただ、頷いてくれたからには俺たちは全力で治すだけだ

渡辺「ん、ありがとう。また先生達お話に来るから待っててね。阿部ちゃんさ、Aちゃんお願いしてていい？オペに向けての検査出しとか、色々してくるわ」

阿部「了解〜。何かあれば指示だけお願い」

阿部にAちゃんを頼み俺は医局に向かった。