雪男総合病院番外編 (ページ3)

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医局に戻りお母さんに書いてもらった同意書を片手に検査の日程などを決めていく。

宮舘「オペ？」

渡辺「うん、いや…いつがいいかなって」

宮舘「早い方がいいかもね。でもさ、翔太にはすべき仕事あるんじゃないの？」

なんて真剣な顔で言われる。

目黒「しょっぴー、抱え込まずに頼って」

岩本「とりあえず、目黒、舘さん、ふっか。論文探して欲しい」

深澤「はいよー。って、翔太何してんの？ほら仕事」

なんて全員からツッコミが。

いやいや、俺仕事してるんだけど…

宮舘「翔太さ？仕事してるって顔してるけど…。翔太のすべき仕事ってAちゃんを支えることでしょ？検査出しもオペの日程も俺達でするから」

そう言われ俺はAちゃんの部屋に逆戻り。

阿部「あれ？翔太？忘れ物？」

渡辺「Aちゃんにパワーあげたくて戻ってきた」

阿部「ええっ？もう…お仕事してください。Aちゃんの側には俺がいるから」

なんていう阿部に俺は静かに首を横に振る。

渡辺「そうだ…。Aちゃんさ？オペの日まで…うーん、病気治すために頑張らなきゃいけない日まで先生達毎日、おもしろいお話ししてあげる」

俺は極めて明るくそう言う。

きっと、不安で不安で仕方ないと思う。

親のいない無機質な部屋で静かな時間を過ごす。

痛い治療もたくさんある。

その度に頑張って治療に耐えてきてくれたAちゃん

だからせめて、時間がある時は笑って欲しい。楽しませてあげたい。そして何より安心して欲しい。

そう思う。

治療するのだけが医師の仕事？

違う。

患者を支え…
不安にならないようにして…
親御さんには、きちんと報告をする

そんなAちゃんが、安心できるように。
毎日毎日、面白いお話をしに行くように
阿部とそう決めた。