雪男総合病院番外編 (ページ6)

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渡辺「どうした〜？」

ナースコールがなってから直ぐに病室に行くと阿部に抱かれながら泣いているAちゃんがいた。

阿部「ちょっとなんか不安になっちゃったみたいで。ごめん、コールしたの俺でさ…」

なんて苦笑いの阿部。

阿部に話を聞けば仕事中大泣きする声が聞こえてきたとか

何を聞いても首を横に振るもんだから俺にコールした…との事。

渡辺「そっかぁ、不安だよなぁ…。あ、今からねチックンしないといけなくて…チックン終わったら本当はダメなんだけど医局の方まで行ってみる？」

なんて聞けば涙を拭きながら頷いた。

そうと決まれば…と、直ぐに採血。

大泣きで頑張ってくれてるAちゃんを宥めながら抱っこして医局の方へと向かった。

宮舘「あれ…？Aちゃん？」

医局に入ってすぐに声をかける宮舘

渡辺「不安になったみたいでさ気分転換」

なんて言っていれば…

深澤「うおっ、びっくりしたー」

目黒「Aちゃん、どうした？」

岩本「おっ、泣いてた…？」

気がつけば全員が医局に来ていた。

【泣いてたから気分転換】なんて言う前に…

A「な…いて…ないのっ」

と、涙声で話すAちゃん。

渡辺「うははははははっ、泣いてないよなぁー？よしよし。チックン頑張ったよって伝えてあげな？」

A「がんば…っだのぉーうぇーん」

あららららら。

我慢していた分涙が溢れてきた。

岩本「偉いじゃん」

深澤「思い出したら泣けちゃったねぇ…」

目黒「大丈夫？具合悪くない？」

なんて、優しく聞いていると

「ヴエッ…オエッ…」

と、えずきはじめる。

宮舘「いいよ。げぇってしちゃお」

コンビニで買ったお茶を袋から取り出し優しく背中を撫でる宮舘

なかなか、吐くことができないのか辛そうにするばかりで…それでも俺たちは背中を摩るくらいしかできなくて、それが悔しかった。

しばらくして戻してグッタリと肩に頭を預けたAちゃん

岩本「寝てるわ…」

渡辺「ん、病室連れてく」

宮舘「ねぇ、居させてあげて？ソファーで。1人で頑張ってるのにさ…また1人になったら可哀想だから」

目黒「俺ブランケット用意するね」

深澤「吐いても大丈夫なようにガーグル用意しとくわ」

なんて会話をしてソファーに寝かせる。

渡辺「涼太さ…ありがと」

宮舘「早く落ち着くといいよね。心も体も」

眠るAちゃんを優しく見つめて話す宮舘と頷く岩本、目黒、深澤に俺は安堵した。