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『めめへ
おつかれサマ!
冷ぞーこにサンドイッチ入ってるから帰ってきたら食べや!
Aちゃんへ
ねちゃったからお部屋はこんどくねー
ケータイの充電もさしとくで!
おきたらお水のんでシャワー使いや!
こーじ』
目「これ見てサンドイッチ取りに来たんだけど。
この"Aちゃん"ってあんた?」
コクコクと必死に頷くと纏う空気がほんの少し柔らかくなった気がする。
目「じゃあ…水、飲めば?もう飲んだ?」
「まだ…です。メモ気付いてなくて…」
目「ああ。そこのテーブルに置いてたけど」
どうやらダイニングの食卓に置いていたようで。
慌ててキッチンに逃げ込んだから全然視界に入ってなかった。
昨日一晩で感じた気遣い屋さんの康二くんらしい。
トポトポとガラスのコップにミネラルウォーターを注いでくれためめさん。差し出してくれたそれを受け取ると、めめさんはカウンターに座ってサンドイッチを頬張っている。
じーって見てたら、「座れば?」って隣の椅子を示される。
いきなり横並びはハードルが…と思ってひとつ空けて座ると、何故かふはって笑われた。
よく見たらこの人…めっちゃお顔整ってる。
ていうか思い返してみたらここの人たちみんなそうかも。
そりゃあ…女性に過敏にもなるか…
山盛りのサンドイッチがパクパク消えていく。
リスみたいにほっぺ膨らませてる横顔は可愛らしい。
目「ん?」
「いや…いい食べっぷりだなって」
目「康二の飯すきなの。おれ。」
目尻を下げてふにゃっと笑う。
その笑顔は少し幼くも見えた。
「めめさんはこんな時間までお仕事ですか?」
目「うん。俺こっから徒歩5分のとこでバーテンしてて。
前の家が遠くて…営業時間短縮したり店に泊まったりしてたけど不便だったから。半年前からここに住んでる。」
「なるほど…」
目「あ。もしかして佐久間くんの言ってた迷子もあんた?」
「あー…なんかそういうことになってるみたいですね」
正確には迷子じゃないんだけど。
寝起きで回らない頭では説明が面倒で。
「お風呂…って、お借りして良いんでしょうか…」
目「?康二も使えって書いてるし良いんじゃない?」
最後の一切れを口に詰め込んだめめさんが、モグモグしながらお風呂まで案内してくれた。
目「1階はしょっぴーの物無いから適当に使って大丈夫。」
昨日も誰かから聞いた名前。
ショッピーって…またゆるキャラみたいな…
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あむ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!暖かいお言葉嬉しいです^ ^更新がんばります! (3月27日 13時) (レス) @page34 id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お話の流れと展開が好きです (3月26日 21時) (レス) @page36 id: 5ebabfabca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あむ | 作成日時:2024年3月18日 23時