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みどり「絶対条件を決めて、それに当てはまらないところはジャンジャン切り捨てていきましょ!
家探しは妥協しちゃダメ!
A先生若くて可愛いんだから、セキュリティーはしっかりしてるところにしてね」

「絶対条件かあ…」

みどり「築何年とか水回りとか角部屋がいいーとかある?」

「…あったかいところ」

みどり「日当たりね!大事大事」



…私の家はいつも冷たい。
温もりを求めて選んだ今の家も、もう随分前から冷え切っていた。



ーーー…「おかえり」



あったかかったな。
さっくんたちのお家。



佐「おっちー!なんの話ですか?」

みどり「佐久間先生〜今ね、A先生の新しいお家探してたのよ」

佐「…決まりそう?」

「…ぼちぼちね」



さっくんとはあれ以来なんだか少し気まずかった。
他の話だとそんなことないのに、家探しのことになると悲しそうな、でも怒ってるみたいな…そんな顔をするから自然とこの話題を避けていた。



みどり「ところで今はどうしてるの?」

「えーっと…友達の家に。でもいつまでもお世話になるわけにはいかないから…」

みどり「そっかあ…早くいいとこ見つかるといいね」



…本当に。早く見つけないと私の懐具合が心配だ。
友達の家なんていうのはさっくんが居る手前ついた嘘。
実際は貯金を切り崩してホテル住まい。
それこそ、こういう時に頼りたいユイは元彼との共通の知り合いで…彼との関わり極力断ちたい私はユイにお世話になるわけにはいかないのだ。

ピコンと通知を告げた携帯に目を向けると、タイムリーに彼女からの連絡。



ユイ:いつもの居酒屋に19:00


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通い慣れた大衆居酒屋。
案内された半個室の席で先に飲み物を頼む。



ユイ「…烏龍茶なんて珍しい。」

「お疲れ。レモンサワー頼んどいたよ」

ユイ「ありがと」



私のグラスを見て驚いた顔をしていたユイはすぐに向かいの席に座っておしぼりで手を拭いた。タイミングよく運ばれて来たレモンサワーで乾杯をする。



ユイ「別れたんでしょ?それから音沙汰は?」

「…分かんない。連絡先全部消しちゃって、着拒とかしちゃってるっぽいから」

ユイ「ぽいってなに」

「酔っ払ってて覚えてないの…」

ユイ「ああ…それで烏龍茶。」



頷いた私を見て呆れたように息をつく。
あ、幸せ逃げちゃう…なんて、今の私がユイに言えるはずもない。



ユイ「ま、良かったんじゃない?
憑き物が落ちたみたいな顔してるよ」

「え?」

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あむ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!暖かいお言葉嬉しいです^ ^更新がんばります! (3月27日 13時) (レス) @page34 id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お話の流れと展開が好きです (3月26日 21時) (レス) @page36 id: 5ebabfabca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あむ | 作成日時:2024年3月18日 23時

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