両片想い？―SN緑�� ページ2
sideあべ
▼本編�い痢崗討�鳥会」からしばらくしての時間軸
「ねえー阿部ちゃんってさー、Aさんのこと好きなの？」
翔太に紹介してもらった焼き鳥屋さん。ここにこーちと一緒に食べに来てたんだけど、今まで普通に仕事の話をしていたのにいきなりそんな話を振られた。
「そりゃ好きだよ。仕事できるし。いつも助かってるし。」
「あーそっちじゃなくて！」
「じゃない？」
「人としてじゃなくて異性として！」
まさかそんな意味だとは思わず、飲んでいたウーロン茶を吹き出しそうになる。もちろん我慢したよ？
それにしてもなんでこーちはそんなことを……。
「この前一緒に焼き鳥食べたじゃん、その時の阿部ちゃんの目が怖くって。」
「怖いのになんで好きに繋がるの？」
「オレとAさんが話してるときにオレを見る目が、ってこと。」
あれ、オレ睨んだりしてたかな？頭をひねるけど今この時点で出て来ないのに思い出せるわけもなく。こーちはなぜか納得したらしく、だよねー、と言いながらねぎまをパクリ。
「納得する要素あった？」
「うん。だって阿部ちゃん、気付いてないっていうか気付かないようにしてたんでしょ。」
「気付かない……。」
「そ。阿部ちゃんって天性のアイドルだから自分の中に封印してるんだよ、その気持ち。顔には出ちゃうけど。」
さっきからこーちに聞いてばっかのオレも、さすがに気付く。オレがいつの間にか封印していた、Aちゃんへの感情。
それを頭で理解した途端、今日はお酒を飲んでいないのに身体の芯が熱くなるような感覚に襲われて。
「こーちぃ、なんで気付かせちゃったのー。」
「わー阿部ちゃん顔赤。……だって想うのは自由じゃない？」
「まあ自由、だけどさ。」
「自由なんだから！好きな何かってみんなあるんだし、好きな人がいるくらいいいでしょ。誰も付き合えなんて言ってないし。」
「……そっか、好きって認めるだけでいいもんね。」
そうだ、こーちの言う通り付き合おうだなんて思ってはいない。ただ今までの気持ちが人としてだったのが、異性としてが増えるだけなんだから。
もう開き直った。そう、オレはAちゃんが好き！
「で、こーちにはそんな人がいるの？」
「オレのことはいいよー。」
「よくない！オレだけ言うのは不公平だよ、ほら教えて？」
「ま、待ってよ、さっきのはあざといって！」
あはは、首コテンとさせただけなのにこーち慌てちゃった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1202人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みどりの | 作成日時：2023年5月30日 5時
