◉過去 ページ3
◇◇◇
[渡辺 side]
俺とAが出会ったのは幼稚園の年少の時。
同じ産院生まれで入園前からちょくちょく会っていた涼太。
その涼太と同じ誕生日で出席番号が前後だったのがA。(俺の通ってた幼稚園は出席番号が誕生日順だったらしい。)涼太が間に入り交流がはじまり、気がついた頃には常に3人で行動するようになっていた。
「いやだ〜かえりたくない〜」
渡辺「3にんで、て、つないでかえろう」
この頃は俺が一番精神年齢が高く、2人の世話をよくしていたらしい。
◇◇◇
「まてまて〜」
「「「キャハハ〜」」」
年中になるとAは持っていた才能を開花させた。
倒立は朝飯前。よく倒立した状態で同級生を追いかけていた。
先生「Aちゃん!マットのないところで倒立はしません!」
「…ごめんなさい…」
そして先生に見つかって怒られるところまでがセット。
でも軽々と倒立をするAに憧れた俺たちは、
渡辺「体操習う!」
宮舘「僕も!」
Aの実家の体操クラブに通いだした。
◇◇◇
「涼太ぁぁぁぁぁー(涙)」
幼稚園の卒業式。
学区の関係で涼太と小学校が別れることを知ったAはずっと号泣していた。
渡辺「うるさいなー。体操で会えるだろ。それに小学校は俺と一緒だろ。」
ずっと涼太にひっついて、この世の終わりかのように泣いているAに言う。
涼太涼太となっているのを見て、俺の中で初めて嫉妬という感情が生まれた日だ。
まだ気がついていないだけで、このときには既にAの沼にハマっていたと思う。
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作者名:雪 | 作成日時:2024年4月6日 18時