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宮「だったら好きじゃない男には優しくしたらダメだよ
あ、あと好きじゃない男の家には上がらない!」
「さすがにそれはしません笑」
宮「さっき誘われそうになってたろ、
俺が送るって言ってなきゃAちゃん絶対行ってたし」
「…そんなことないです」
宮「間あったね?今ね?笑
男の家に上がるってことは、イコールそうなんだから
ダメだよ」
「でもこの前蓮の家行った時はそんなことなかったし」
宮「それは…目黒の気持ちがまだ抑えられてたからで」
「もし私が夜に舘さんの部屋に行ったら?」
宮「それもダメだよ」
「舘さんは私にそんな感情ないですもん」
宮「…知ってる?男ってね、好きじゃない人でも簡単に手出せるんだよ?」
タイミングよく赤信号。
私の顔に触れて、目の前には近付いてくる舘さんの顔。
「えっちょ、ちょ、まってっ…」
その瞬間に車のシステムが作動。
ピピッと鳴って青信号で前の車が発信した合図の音。
宮「あ、残念。笑」
舘さんはどこから冗談でどこからが本気か分かんない。
ひとまず青信号になってくれて安心した。
宮「あ、1個訂正しなきゃね。
俺はAちゃんのこと好きだよ?」
「へっ?」
宮「人としてね?なんだろう、親戚の子みたいな、妹みたいな。そんな感じ。安心して笑」
「あの…ずっと気になってたんですけど」
宮「うん、何?」
「…舘さんと翔太って、年齢いくつなんですか?」
宮「あははっ、そんなこと?笑
なんかすごい深刻なことかと思ったよ」
「康二くんは1個上なのは最初言ってくれたから分かったけど、なかなか聞くタイミングなくて…笑」
宮「俺たち同い年で、今年26になるよ
康二とはここで出会ったけど翔太とは実は高校からの縁でね。」
「あ、だからお友達…」
宮「そう。俺の店も、あ、今は俺の店?
両親がやってた店を大学卒業してすぐ継いだの。」
あのシェアハウスに来たきっかけを、教えてくれた。
もともとは舘さんのご両親も、千賀さんとお知り合いらしく、お店のデザインを手懸けてくれたらしい。
千賀さんが頼み込んで、1人目の住人として舘さんを選んだんだって。
そして今ご両親は違う会社も立ち上げてて、
そっちの事業をやっているみたい。
宮「で、翔太は…ひとり暮らししようとしてたところを俺が無理やり引き込んだ笑
最初はめちゃくちゃ嫌がってたけどね笑」
翔太、知らない人と住むとか、嫌そうだもん。笑
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2024年1月30日 16時