続 Sugar ＊ryota＊

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「社長が、お弁当なんて珍しいですね。」




「え？」




涼太くんお手製のサンドウィッチを持って出社。




お昼休憩中に



パソコンで、メールチェックをしながら




頬張っていれば、




立ち上げ当時から、居てくれてる社員の柏木さんに、そう言われた。




「そう、かな？」




「８年目にして、初めて見ましたよ、私。」




………まぁ、８年目にして



初めてのお弁当、なので。




「美味しそうなサンドウィッチですね。

社長って、料理も出来るんですね。

完璧ですね。

さすがです！」




「あー……いやぁ……」




………涼太くんが聞いてたら



きっと、爆笑してる。





私は、何故だか会社では、完璧な人間で通っている。




別にそうしたくて、そうなっているわけじゃない。



根っからの仕事人間なのか、



不思議と仕事中は、全然ポンコツじゃなくなるのだ。





だから、きっと、余計に仕事が終わると




ポンコツになるのかもしれない。



シワ寄せ、的な？



昨日だって、2人でお風呂に入った時。




『Aー？』



『んー？』




『それ、シャンプーだよー？笑』




『え？』




『シャンプー、2回してる。笑』




『あ』





涼太くんの前だと、私は



更にポンコツになる。




彼には、全く気を張らなくていいからなのかな？




あぁ、というか、



今は、気を張らせて貰えない程に、世話を焼いてくれるからなのかも……




「社長の彼氏さんは、幸せですねぇ。

こんな、完璧彼女で。」





「へ？」




「あ、います？彼氏。

……とか言って、せっかくなので、踏み込んでみました。笑」




「ふふ、笑

なに？」




「社長って、食事会の時とかでも、みんながこういう話しても、いっつも遠くの方で聞いてるだけだから。

聞いてみたかったんです。

謎多き社長のプライベート。」



「えぇ？謎多き社長？笑

私、謎多いの？」



「謎だらけですよ！

隙が、全然ないんですもん！」



………"隙だらけ。"とか、過去に涼太くんに言われたような……



「いや、私、なんの謎もないよ？」



「いやいや、だって、お付き合いしてる人がいるのか？とかも知らないし、

どこに住んでるのかも誰も知らないし、

お休みの日何してるのか、とかもだーれも知らないですもん！」



「聞いてくれたら答えるのに。」



「いや、なんか聞けなくて……」



「今、聞けてるじゃない。笑」



「最近、社長、柔らかくなったので。」

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