紅一点×SnowMan⑨ (ページ48)

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side YOU ページ48

「この撮影、私いる？」

田『いんだろ。姉御大事よ。』

菊『華がないとね。』

「違うのよ。私バラエティ班じゃないの！」

私は今日、ドラマの撮影の合間をぬって
九州にきている。

博多駅でのオープニング撮影前にみんなで話していた。

河『にしても、ここ4人は分かる。けどなんで松雪いんの？』

辰『いや、それ。』

「私が聞きたいです。」

小さなため息をついて衣装を直す。

田『ねえ。聞いてもいい？』

「ん？」

田『なんで辰巳くんと気まずそうなの？』

「あー。」

確かに辰巳くんとはここ10年ほど、話したことない。
というか、、、。

「私は気まずくないんだよね。辰巳くんが一方的に気まずくなってるだけ。」

田『ん？どゆこと？』

樹が不思議そうな顔をしている。そうだよね。
そう言われると意味はわからないだろう。

「あのね、私の初めての人ってふぉ〜ゆ〜の人なの。」

田『はっ？まじ？？』

菊『何何？』

河『どうした？』

「何でもないよ！樹声でかいって。」

また元の小声ポジションに戻る。

田『ちなみに誰？』

「福田くん。」

田『まぁじ？』

懐かしいな。
確かあれは私が入所して1年ちょっと経過した時だと思う。

当然、女性アイドルがいない中で、
色んな方に疎まれていたし、嫌がらせを受けていた。

そんな中で今のふぉ〜ゆ〜メンバーの皆さんは
優しくしてくれた。

その中でも福田くんが1番仲良くしてくれていて。

だけど、そんなある日、
たまたま2人きりになったタイミングがあって。

ふわっと唇に何かが触れた。
それが唇と気づくのは容易で。

その後、彼は私の身体に触れてきた。
それが私にとって初めての経験だった。

正直、記憶はもうふんわりとしか残っていない。

だけど、しばらくそんな関係が続いていたが、
ある時、社長にバレてしまって。

あの後、福田くんが社長にかなり怒られて、
しばらく仕事のできない状況になってしまった。

そんなことがあって、ふぉ〜ゆ〜の皆さんとは
一緒に仕事をすることはなかったのだ。

その話を要約して樹に話す。

田『なるほどね〜。』

菊『なるほどね〜。』

「うわっ。風磨も聞いてたの？」

菊『うん。けど、年長組は聞いてないから安心して。』

「まあ、それはいいんだけど、、、。」

いつの間にか聞いていたらしい風磨も
少し驚いた顔をしながらも納得した顔をする。